カーナビの渋滞情報はどこから来る?
VICSとVICS WIDEの基礎知識
カーナビの地図に出る赤やオレンジの線。あれが渋滞情報だとは知っていても、「どこから来ているのか」を知っている人は意外と少ないはず。答えはVICS(ビックス)——通信契約なしで使える、日本の道路情報インフラです。仕組みを知ると、ナビの渋滞表示がもっと信頼できるようになります。
01VICSとは——電波で届く「道路の今」
VICS(Vehicle Information and Communication System=道路交通情報通信システム)は、全国の道路の渋滞・事故・規制などの情報を集めて、FM多重放送などの電波でカーナビに配信する仕組みです。カーナビはこれを受信して、地図の上に渋滞の線や規制のマークを重ねて表示します。
- 赤い線=渋滞
- オレンジの線=混雑
- マーク類=事故・工事・車線規制・駐車場の満空など
02VICS WIDEで何が変わった?
2015年から始まったVICS WIDEは、配信できる情報量を大きく増やした進化版です。ポイントは2つ。
- プローブ情報の活用——タクシーなどが実際に走った速度データを渋滞情報に反映。従来はセンサーが設置された主要道路が中心だった渋滞把握が、より広い道路へ広がりました
- 気象情報など——ゲリラ豪雨といった気象の危険情報も扱えるようになりました
対応ナビでは、一般道の渋滞表示の充実や、渋滞を考慮したルート探索の精度向上が期待できます。近年のカロッツェリア・ケンウッドの主要モデルは多くがVICS WIDEに対応しています。
03渋滞を「避ける」——表示だけじゃない使い方
VICS情報はただ表示されるだけでなく、ルート計算にも使われます。多くの機種では、ルート案内中に渋滞情報を受信すると迂回ルートを再計算・提案してくれます。行楽シーズンの帰り道、素直に幹線で並ぶか、一本裏へ逃げるか——その判断材料が自動で届くわけです。設定で渋滞考慮のオン/オフを選べる機種もあるので、一度メニューを覗いてみてください。
04中古ナビで使うときの注意
VICSの受信には対応アンテナが必要で、機種によってはフィルムアンテナのケーブルがVICS受信を兼ねています。「渋滞情報が全然出ない」という相談の原因が、実はアンテナの取り付け不備だった、というのはよくある話。フィルムアンテナを省略せず、設計どおりに取り付けることが大切です(「フィルムアンテナはなぜ毎回新品が必要?」)。機種ごとの対応状況は、当店の出品ページでもご確認いただけます。
よくある質問
Q. VICSの利用にお金はかかる?
月額料金はかかりません。FM多重放送を受信する仕組みで、通信契約も不要です。
Q. VICS WIDEは何が違う?
プローブ情報(実走行データ)や気象情報が加わった進化版。渋滞把握の範囲と精度が上がりました。
Q. 中古ナビでも使える?
対応機種なら使えます。アンテナの取り付けが受信の鍵なので、フィルムアンテナは設計どおりに。